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京町家再生研究会理事長就任のご挨拶

 令和4年5月14日、京町家再生研究会の令和4年度(2022年度)の総会終了後、理事会が開催され、小島富佐江前理事長の理事長職退任に伴い、新たに当方が理事長に推挙され、理事各位の承認を得て理事長職を拝命することとなりました。

 当方が再生研に参加させていただいたのは2003年に京都府から委託された「京町家の建築用材に関する基礎調査」の報告書作成がきっかけでした。以来、幹事として様々な活動に参加するなかで京町家について学び、見分をひろめることができました。また、連携して町家改修の実務を担う京町家作事組にも加えていただき、改修の現場に関わらせていただきました。先達の活動の蓄積と教えに感謝の気持ちを新たにしています。

 再生研は設立以来30年が経過し、その間、望月秀祐氏、大谷孝彦氏、小島富佐江氏が理事長職を担われ、会の活動を主導いただきました。そのあとを引き継ぐこととなりましたが、若輩でもあり、経験も知識もまだまだ不足していると思いますが、すこしでも会のお役に立てるよう努めていきたいと考えています。

 今後の活動については、出来る限りこれまでの活動を継続しつつ、少しずつでも進展を図りたいと考えています。

 法的問題、社会状況の変化への対応など、課題は大きく、解決の見通しをたてることは容易ではありませんが、それを見据えつつ、出来ることから、個々の活動を進めていきます。

 京町家設計塾は第5期の募集を開始し、親子体験教室は状況をみて再開する予定です。京町家と家具の関わり、大型町家の再生についても検討を継続していきます。「もみじの小路」、「宇治小倉の町家再生」などの具体的な案件に引き続き、「羽曳野の町家再生」など、新たな案件にも取り組みつつあります。例会や勉強会では「棟梁のお話し」や再生事例の見学会の他、若手設計者による町家再生の取り組みについてお話をお聞きするなど視野を広げて学ぶ場を設けていくことを計画しています。防火と防災、構造の考え方についても、継続して勉強会を開催していく方針です。その他、新たな相談や状況に応じ、臨機応変に活動を展開したいと考えています。

 会員の皆様に於かれましては、引き続き、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

第五期 京町家設計塾 実測調査
第五期 京町家設計塾 実測調査
第五期 京町家設計塾 実測調査
第五期 京町家設計塾 実測調査
written by
特定非営利活動法人 京町家再生研究会 理事長 内田康博
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